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「いらっしゃいませ。
おひとり様ですか?」
入口で話しかけてきた店員さんに、
「友達がいるんで」っと
短く断りをえて
店内のフロアーに
入らせて貰うと、
すでに出来上がり気味の、
成実が大はしゃぎで
手を振った。
「成実ちゃん。
ちょっと、ピッチ早すぎるよ」
そういって、
成実を介抱しながら
私に手招きする
知らない男性。
「あの……」
「あぁ、来たなぁー。
我が親友、彩巴ー。
おせーぞー。
っと言うか、そーすけ
アンタさ、
なんでそうなのよ」
すでに酔っぱらってる状態で
でろんでろんの成実は、
そーすけと呼ばれた人の背中をバシバシと叩きながら
一人何かを呟いてた。
「成実ちゃん。
何度言われても、
俺の意思は変わらないよ」
そーすけさんと呼ばれた人は、そう言うと、少し寂しそうに視線を遠のけた。
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