7人が本棚に入れています
本棚に追加
校門を抜けて、上級生と思われる女の子に案内を受ける。
岡元より随分と身長が小さいから、なんだか上級生と認識するには少し複雑ではあったのだが。
「二人とも大きいのね」
「え、ええ、まあ」
曖昧な返事。でも岡元はオレと違い。
「大きくてもいいことないですよ」
と、笑顔を作って上級生に応対する。
「二人は恋人同士だったり?」
「ただの幼なじみです」
オレがそう言うと、上級生は「なーんだ。つまんないの」とヘラヘラと笑みを向ける。
「あ、私は二年の吉永愛。小さいけど、これでも先輩だから、以後お見知りおきを」
「岡元春奈です。よろしくお願いします」
「……よろしく」
体育館に着いてから、岡元に自己紹介について説教された。
最初のコメントを投稿しよう!