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「たーち──五十嵐君柔道部だったんでしょ? 自己紹介くらい出来なくてどーするの」
「へいへい」
体育館に用意されたパイプ椅子で入学式を待つ間、オレと岡元は雑談を続けていた。
「たーちゃ──もー、名前呼ぶの時間が掛かりそう」
「妥協は許されない」
「そーですかい」
オレ以外の時だけしっかりする口調。自分と違ってメリハリがあるから、いいことなんだけれど。まあ、幼なじみだからかな。
「お、美少女発見ー」
雑談中、一人の男が割り込むように喋りかけてきた。
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