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「私ね、あなたが生きている時から私を好きだった事知ってたのよ。
ほら…高校の時さ、私の下着盗んだでしょ。あれが問題にならなかったのは何故だと思う?そぅ私あなたが盗んだ事に気付いていたからなんだよ」
クスッと笑う彼女
その表情には、僕の知っている女神の面影は全く無かった
彼女は続ける
「でも大学の時の男を殺したのには、さすがの私もびっくりしたわ。
まぁ…好きでも何でも無かったから別に良いんだけどねっ。
そうそう!君が死んだと聞いた時、凄く残念だったんだよ?理想の人…いやペットかな」
ニヤリと僕を見て笑う彼女。
背中にゾッと寒気が走った
「君みたいに何でもやってくれる人…他には居ないもん。
だから、死んだと聞いた時、どうしてもこの目で確かめたくてさ…それで葬儀にも行ったの。
でも、さすがに死んだはずの君が私の所にやってきた時は驚いたぁ。
最初はね、気持ち悪くてさどうしてくれようって色々考えたけど、段々と君が見ている事に快感を覚えるようになって」
またしても、ニッコリと笑いなから言う
「それからの君は、みるみる姿を変えていった。最初は普通の人間だったのにさ今ではもう怪物よ。あ…君自分の姿見た事ある?凄い姿だよ」
彼女は、そう言って何かを探し始めた
持ち出して来たのは、紙とボールペン
その紙に何やら書き始めた
しばらくすると、書き終えたのかボールペンを置き、僕の目の前にその紙を翳す
「はいっ…これが君の姿」
そこには、顔が歪み背中の曲がった化け物が書いてあった
『えっ…これが僕?』
ショックのあまり何も言えない
そんな僕をみて彼女は言う
目をキラキラ輝かせ、満面の笑みを浮かべて
「これからも私を楽しませてね。その方が良いでしょ?行くあても無く、その醜い姿で永久にさ迷い歩くよりっ」
僕が人生を掛けて愛し続けてきた女性は
女神では無かった
人の人生を弄ぶ悪魔だったのだ
そして彼女は言う
「私…一生君から…離れないょ」
END
チョット失礼。
連載中の作品です。
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最後まで読んで下さった皆様に感謝です
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