始まりと終わり

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始まりと終わり

「ふぅ…」 入学式を終え、自分の教室で自己紹介なども終わった。 俺の入学したこの高校は全寮制で、俺の部屋は303号室で先生から人数の問題で二人部屋と言われた。 「おっ、ここか」 寮の建物は外見は古そうに見えるが中は以外に綺麗だった。 玄関に入ると、四人組の女子がペチャクチャ喋っていた。 四人組に軽く挨拶をして玄関の右側の廊下にある階段を登った。 「はぁはぁ…」 重い荷物を持っていたので、階段を上がるのも一苦労した。 三階についた俺は自分の部屋を探した。 「ここか?」 ドアの前に『303号室』と書かれていたが知らない人といきなり二人部屋は緊張してしまうので、深呼吸をしてドアノブに手をかけた。 「がちゃ」 部屋に入るとなんと、中々広かった。 キッチンもあり、シャワー室もあった。 だがシャワー室からシャワーの音が聞こえた。 「誰か使ってるのかなぁ?」 俺はベッドがある奥の部屋に進んだ扉側のベッドには赤いエナメルが置いてあった。 俺もいつまでも重い荷物を持っていると肩が痛くなるので、窓側のベッドに荷物を置いた。 「がちゃ」 シャワー室のドアが開いた、俺は後ろを振り替えると… 「あっ!すいません、人がいるなんて気が付かなくて、私は月ノ輪…」 なんとシャワー室から出てきたのは、鈴さんだった。 「えっ…京介君?」 鈴さんは薄いバスタオルを体に巻いただけの姿で出てきたので、俺はつい見とれてしまった。 鈴さんはぽかんっとしていたが、すぐに顔が赤くなった。 「き…京介君、見ないで…」 鈴さんは必死に自分の腕で体を隠そうしているが、全然隠せていなくて、肩がプルプル震えていた。 「す…すいません!」 俺は鈴さんに背中を向けた。 鈴さんの体、白くて綺麗だったなぁ…って何考えているんだ! 後ろで鈴さんが着替えている音がした。 ふとさっきの鈴さんの姿を想像してしまう。 俺は余計恥ずかしくなった。 「もう…大丈夫ですよ」 俺が鈴さんの事考えていたら、後ろから鈴さんの声が聞こえ、後ろを振り返った。
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