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癒月が親の一本場。
久しく麻雀から離れていた癒月も、一局を打って感覚を取り戻し始めた。
癒月は麻雀を愛し、愛されている。
麻雀での勝率は54%。
この数値を叩き出すには、二回の対局で一回は一位で終わらせなければならない。
そんな化け物染みたことができる彼女だから、こうしてインターミドルの舞台に立てたのだろう。
「ツモ。1,300オールです」
癒月のあがり牌は發。
彼女は特に『發』に愛されていた。
――――――
「えー……っと。結局、勝利がとばされたわけだけど」
「いやいや。インターミドルだからって東一局で何連荘してんすか!?」
「軽く5連荘は行ってたね」
涼子が感嘆し、勝利の背中を叩いた。
「それにしてもインターミドルチャンピオンなだけはあるね!! 手も足も出なかったよー」
「いえ……。全力でお相手できなかったのが悔やまれるところです。それに、先輩方も大健闘でしたよ」
まだあれ以上の力を出せるのか!?
と、一同が思ったことは言うまでもない。
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