第2局【運命】

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4月下旬麻雀部部室。 新入生を交えての初めてのミーティングが行われている。 「インターハイまで残り1ヶ月。今日はミーティングをします!!」 「涼子が珍しく真面目だぜ……くくく」 「祥平……、あなた、私が先輩だってこと忘れてないよね?」 「大丈夫大丈夫。尊敬はしてっからよ」 「幼馴染みだからって学校では先輩として敬えバカ!! こんなヤツ放っといて始めるよ」 涼子はコホン、と一つ咳払いをしてホワイトボードに水性ペンで文字を書いていく。 「まず、京都にはうちを含めて32校もの高校が県予選に出場してくるの。選手数は男子は232名、女子は164名が参加予定。団体としては男子が10校、女子が23校。詳しくは今から配布する要項を見といて」 手持ちの冊子を一人一人に渡していく。 「去年参加した二年生はわかると思うけど、団体戦と個人戦は別々に参加するの。4日間の日程のうち、最初の2日間は団体戦。残り2日は個人戦なの。個人戦は25,000点、団体戦は5人1組で100,000点持ちから始まるの。半荘一回だから運による要素が高いのが肝ね」
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