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夏のインターミドルから約6ヶ月。
癒月は生まれ育った北海道の大地を離れ、麻雀の盛んな京都へと上京した。
そして、京都の私立高校『私立暁高校』へと入学した。
麻雀の情報を取り扱う出版社は勿論この報せを取り上げた。
毎月第1日曜出版の『月刊麻雀DREAM』だが、その月の発売当日には売り切れるほどだった。
しかし、私立暁高校は麻雀部の創部から未だ2年の弱小校だと言われていて、インターハイへは未参加であったため、麻雀志望で入学する生徒はほぼ居ない。
なぜ癒月はそんな高校へ入学したのか、出版社がインタビューした。
その結果が麻雀DREAMに掲載されていた。
『弱小だろうと、強豪だろうと、麻雀を愛する心があれば、どんな高校とでも渡りあえる。という父の言葉に動かされ、このまだ新しい麻雀部の部室と仲間とで全国への切符を手に入れます。』
勿論、そんな言葉が気に食わない人も多数いた。
『強豪校でのレギュラー選抜の競争率に怯えた』
『弱小校からの奨学金に惹かれたから』
このような言葉がネット掲示板上で書かれて批判されていたりもする。
(麻雀は牌との強い信頼関係が大事……)
そんな中、当事者は始業式を終えて、新しい制服に身を包んで、新しい顔触れに仄かな期待を抱き、麻雀部部室の扉を開けた。
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