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目にも留まらぬ速さで、二人もの人がダブリー。
インターミドルの最高峰での戦いを制した癒月でも、さすがにこういった局は珍しいのか、安全牌を模索する。
〔癒月〕
索111567789筒25白白/索1
(ダブリー……。手の内がわからないから安全牌がわかり辛いからなー。降りるのも一苦労……。なら、私は自分の運を信じよう!)
「お、いきなり危ないところ突いてくるね」
自分の手牌を撫でながら涼子は呟いた。
癒月の捨てたニ筒を見て、涼子はニヤッ、と笑みを作り大きい動作をしながら牌を取った。
「って、あがり牌じゃないし!!」
「そう簡単に一発は出せるわけないじゃないですか」
勝利が涼子の心情を察して軽くあしらった。
ぐうの音も出ない涼子はひいた牌をそのまま場に捨てた。
「だって今日は化学の小テストよく解けたし、先生に誉められたし、男子にお菓子貰ったしで運が良かったから来ると思ったんだもん!!」
急にだだっ子みたいになった涼子を尻目に、勝利はニ索をひいた。
〔勝利〕
萬345索3469筒13779白/ニ索
(平和三色、ドラの九索で頭狙って……。まずは白を捨てるか)
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