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皆は唖然としてこちらを見ている。
「あー…一ついいか?強盗ですら素手で良い鬼道が、トンファーを義妹に使うのか?」
「そうだが。何か問題でもあるのか?」
「問題ありまくりだろ!!」
イケメンは机を強く叩き、俺の胸倉を掴み叫ぶ。
「実の兄妹にないにしろ、お前の妹だろ!!何で仲良くしないんだ!!」
「いや、お前阿保だろ。とりあえず、手を離さなければ殴る。」
「ぐっ……」
イケメンはゆっくりと手を離し、力が抜けたように座り込んだ。
「俺はただ……兄妹仲良くして欲しいだけなんだ。俺は間違ってるのか?」
「間違ってるも何も、人の話しを聞かな過ぎなだけだろ。いいか?俺の義妹はな類い稀なる戦闘狂なんだよ。」
「はっ?戦闘狂?」
「そうだ。ちなみに、義妹と言ってはいるが、同い年だからな。ただ、誕生日が俺のが先だったから、兄になってるだけだからな。」
「同い年!?」
「しかも、柔道、剣道、合気道など、全て一級まで持ってるからな。」
「一級って凄いのか?有段者なら分かるけど……」
「お前は分かっていない。武道はな、強ければ良いってものじゃない。出席日数、稽古中の態度、礼儀とかが必要になる。結論、十代で有段者になれる奴なんか案外少ないもんだ。因みに、子供からやっていれば有段者に成れるが、義妹は成らなかった。何故だか分かるか?」
「えっ…と、試験に落ちたからとかかな?」
「馬鹿だな。本当に馬鹿だな。奴はな、有段者に成るとな喧嘩が出来ないから、有段者に成らないんだ。って言っても、一級まで持ってれば、ある程度言われるだろうがな。」
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