1627人が本棚に入れています
本棚に追加
先生が立ち去ると、クラスの生徒たちが俺に押し寄せてきた。
「前の学校はどこ~?」
「部活はなにやってたの~?」
「何で虫ダメなんだ?」
他にもちらほらと声は聞こえるものの、聞き取れたのは3つだけだった。
「前の学校は、隣の県の田舎だった。部活は何も入っていなかったが、助っ人として運動部によく呼ばれてた。虫は気持ち悪いから無理だ。見つけたら火炎放射機で塵も残らず滅したい位だ。」
俺が甲斐甲斐しく質疑応答に応じていると、生徒の隙間を縫いイケメンが現れた。
「やぁ。俺の名前は木原 恭也(キハラ キョウヤ)同じ名前同士、仲良くしよう。よろしくな凶夜。」
イケメンが握手を求めてきたが、俺はそれを優しく払った。
「なっ!!」
「なに恭也の手を払ってるのよ!!せっかっく恭也が仲良くしてあげるって言ってるのに!!」
前の席に居た取り巻き一号(今命名)が、怒りながら顔を近付けてきた。その差3㎝。
「おいおい、そんなに顔を近付けるな。好きな人に勘違いされるぞ?」
「なっ…!!」
一号は顔を真っ赤にして俺から離れた。
その勢いがあまりにも強いから、後ろの生徒の顔面に頭をぶつけていた。
あっ…鼻血がでてる。ありゃ、鼻折れたな。
最初のコメントを投稿しよう!