第一章 ひとりかくれんぼ

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香「え…知らないんですか? ひとりかくれんぼ、結構有名ですよ。」 霊「あぁ…えっと… (朱乃、 ひとりかくれんぼってどんな怪談なんだ!?)」 俺がこっそり朱乃に聞くと、 朱乃は驚いて…というか怒鳴ってきた。 朱「はぁ!? あんたひとりかくれんぼも知らないの!?」 霊「(し、しょうがないだろ!? この部活の部長になるまでは、 ホラー系に全く興味が無かったんだから!!)」 朱『はぁ… 確かひとりかくれんぼって怪談は… まず自分で作った人形に自分の写真を貼って、 『ひとりかくれんぼしましょ。 あんたが鬼ね。』って言って刃物で突き刺す。 そして自分はどこかに隠れるのよ。 見つからなかったら願いが叶うとか言われたりするけど、 見つかったらあの世に連れて行かれるって話が一番有名な話よ。』 霊「(な、なる程… 意外に奥が深い…)」 香「あ…あの… 誰に喋ってるんですか?」 朱乃から話を聞いていた途端、 座っていた香子さんが俺に言ってきた。 霊「あぁ…いや… ちょっと独り言で思い出そうと… それより、 どうして友人はひとりかくれんぼをしたんだ? 捕まったら死ぬかもしれないんだろ?」 俺が香子さんに聞くと、 香子さんは手を握り締めて言った。 香「…私のせいなんです…」 霊「え? それってどういう事?」 俺がまた聞き返すと、 ゆっくりと香子さんは事の経由を話し始めた。    
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