第一章 ひとりかくれんぼ

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香「それにしても驚きです。 あんな所に私達が入れる穴があるなんて。 私知りませんでした。」 懐中電灯を付け学校内を歩きながら、 感心したように俺に言った。 霊「俺達怪異研究部が初めて見つけた場所だからね。 それより、 こんな時間の外出をよく親が了解したね。 何も言われなかったの?」 香「はい… それどころか、 『やっと夜遊びするようになったのか!!』って、 涙ながらに喜ばれました。」 どんだけ真面目なんだ香子さん。 香「あ…そういえばまだあなたの名前を聞いてませんでした。」 霊「あぁ、そうだったな。 俺は狩屋谷霊也。 気軽に霊也って呼んでくれ。」 香「霊也さん…ですね。 よろしくお願いしますね霊也さん(ニコッ)」 霊「!! あ、あぁ…///」 な、なんだこの一人… この笑顔は殺人級だ… 香子さんの微笑みに目を逸らしたその時、 月夜さんが俺に言った。 月『ねぇ霊也くん、 何か足音聞こえない?』 霊「え? ………なにも聞こえませんけど。」 遥『えー!? 先輩聞こえてないんですか!?』 霊「な、なんだよその言い方は!! 聞こえないもんは聞こえ」 俺がそこまで言った時、 ズルッ…ズルッ… ズルッ…ズルッ… 何かを引きずるような音が俺にはっきり聞こえてきた。    
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