第一章 ひとりかくれんぼ

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霊「香子さん、 美香さんから何か聞いてない? こう…ひとりかくれんぼを終わらせる為の方法とか…」 香「え? い、いいえ…そんな事は聞いてませんけど… 霊也さんは、 解決法を知らないんですか?」 霊「え!? え、えっと…」 ひとりかくれんぼの解決法か… 確か朱乃の話だと… 朱『はぁ… ぬいぐるみに刺した刃物を、 かくれんぼはもう終わりって三回言って抜くの。』 霊「!! そうだ!! ぬいぐるみだった。」 近くにいた朱乃に教えられ、 俺はつい声を上げてしまった。 香「霊也さん?」 霊「あぁ…いや。 ひとりかくれんぼを終わらせる為には、 まず使ったぬいぐるみを見つけなきゃいけない。 そして、 そのぬいぐるみに刺した刃物を、 かくれんぼはもう終わりって三回言って抜くんだ。 きっとそれしか方法がない。」 香「ぬいぐるみ… あっ!! 確か美香がいなくなる前に、 美香からメールがあって、 『図書室にぬいぐるみを隠した』 って書いてました!!」 霊「図書室か… よし、 まずはそっちに」 俺が言った瞬間、 ガララッ!! 扉がいきなり開いた。 そして、 和「お前… 俺と言う名の親友をなんだと思ってるんだよ…」 教室に入って来たのは、 あの女じゃなく和仁だった。    
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