第一章 ひとりかくれんぼ

12/22
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/103ページ
霊「香子さん、 美香さんから何か聞いてない? こう…ひとりかくれんぼを終わらせる為の方法とか…」 香「え? い、いいえ…そんな事は聞いてませんけど… 霊也さんは、 解決法を知らないんですか?」 霊「え!? え、えっと…」 ひとりかくれんぼの解決法か… 確か朱乃の話だと… 朱『はぁ… ぬいぐるみに刺した刃物を、 かくれんぼはもう終わりって三回言って抜くの。』 霊「!! そうだ!! ぬいぐるみだった。」 近くにいた朱乃に教えられ、 俺はつい声を上げてしまった。 香「霊也さん?」 霊「あぁ…いや。 ひとりかくれんぼを終わらせる為には、 まず使ったぬいぐるみを見つけなきゃいけない。 そして、 そのぬいぐるみに刺した刃物を、 かくれんぼはもう終わりって三回言って抜くんだ。 きっとそれしか方法がない。」 香「ぬいぐるみ… あっ!! 確か美香がいなくなる前に、 美香からメールがあって、 『図書室にぬいぐるみを隠した』 って書いてました!!」 霊「図書室か… よし、 まずはそっちに」 俺が言った瞬間、 ガララッ!! 扉がいきなり開いた。 そして、 和「お前… 俺と言う名の親友をなんだと思ってるんだよ…」 教室に入って来たのは、 あの女じゃなく和仁だった。    
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!