第一章 ひとりかくれんぼ

13/22
前へ
/103ページ
次へ
霊「なんだ…和仁か… 無駄に驚かせるんじゃねぇよ。」 和「…酷くね? 頑張ってあの女から逃げた俺にそれは酷くね?」 香「ひゃっ!? ど、どうしたんですかその手形!?」 俺が適当にあしらったその時、 香子さんが和仁の肩をみて悲鳴を上げた。 和仁の肩には、 血でできた手形がべったりとついていた。 和「あぁ…えっと… 実は俺、あの女に一回捕まったんだ。 けど、 女は『違う』って言ってどっか行っちまったんだ。」 霊「ある意味すごいなお前… ん? だとしたら… 既にあの女は香子さんを探し始めてる!?」 香「え!?」 霊「…急ごう香子さん。 早く図書室に行って、 このかくれんぼを終わらせよう。 和仁、 お前もぼさっとしてないでさっさと来い!!」 俺は香子さんの手を引き、 教室をあとにした。 和「え、おい!? やっぱり俺はこの扱いかよ!! ねぇ、ちょっとーー!!」    
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加