story3、泪の池

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シャ「私達は人魚でここから外に行くのは簡単だ、しかし外はメアリーの母である公爵夫人や、ハートの女王が人魚狩りをしていてここにしか安全な場所はない。」 メアリ「……人魚狩り……」 人魚の肉は食べれば 美しく永遠の生命(いのち)を約束される 変わりに減り続ける人魚達… シャ「メアリーが絶対に私達のことを誰にも口外せず、ここに住ませてくれるなら外から食べ物を用意しよう。」 ルー「ちょっと!!用意しようってそれって命がけじゃない!!忘れた訳じゃないでしょ!?つい先月の今日、私達の妹・エチェが女王に…っ!!」 言い出した言葉は段々と力を失って、最終的にはルーチェは悔しそうに拳を握りしめたまま顔を伏せた シャ「忘れてなどいない…だから、私達は生きなければならない…エチェの分まで…その為にはメアリーの協力が必要なんだ。」 メアリ「……っ」 シャ「その為なら、私はメアリーに忠誠心を誓い…メアリーをお嬢様と呼んで、従者となっても良い。」 ルー「従……者!?」 メアリ「私の…?」 急な提案にルーチェとメアリアンは目を白黒させ、驚いた シャ「お互いに公爵家(ここ)で生き抜く為の提案なんだ、悪くない…。そうだろ?メアリーお嬢様…」 シャロリーナはメアリアンに主人と従者の契約の証に手を差し伸べ、握手を求めてきた 警戒心が強く、容易く触れてくることのない人魚が自分から触れようとしている シャロリーナに嘘はなかった
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