story3、泪の池

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メアリ「そうね…でも私は貴女達を僕にはしない、だからどうか私のお友達として側にいて欲しい。」 繋いだ手は暖かく、誰よりも優しい思いやりのある手 シャ「あぁ…約束しよう、我が親愛なる友…そして我が主人よ。」 お互いに表情は緩み、生まれて初めて心から笑い合った ルー「……私はこの主従関係、認めた訳じゃないんだからね!!」 2人からそっぽを向くルーチェにメアリアンは、先程のシャロリーナ同様にそっと手を差し伸べ言った メアリ「貴女ともお友達としてありたいの…ルーチェ、私は貴女を裏切らない…絶対に。」 それを聞いたルーチェはしばらく微動だにしなかったが ルー「……好きに言ってると良いわ。」 やがて吐き捨てるように言うと、水の中に潜って行ってしまった シャ「素直ではないな…我が姉は…」 そう言って笑ったシャロンは美しくて 優しくて 何だか見ていて心が癒されるのが分かった これが、私・メアリアンと我が親愛なるお友達であり、人魚の姉妹・シャロンとルーチェの出逢いだった この暖かな時間が私の唯一の救いで、少しでも長く続くことを小さく祈ってみた 例えこれから先どんなことがあっても 私は私のお友達を裏切らない だから、ずっとお友達でいてね
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