こども

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 仕事柄、私は毎日、色んな人間から知っている都市伝説をひたすらに聞き出す。  ある課金サイトに永遠と人から聞いた都市伝説を綴り続けると言う虚しい仕事。  それでもやっぱり誰も知らない様なレアな都市伝説に出会った時には私のテンションも上がる。  今夜はハズレだ。  金をケチって安物のガールズバーに入ったけど、そんな所に都合良く“レア物”なんか転がっていない。  変色した歯の隙間から腐った二酸化炭素を吐き出しつつ  若い女はまだ手垢にまみれた都市伝説を話し続けている。  耳障りな細く甲高い声。  ぎこちない身振り手振り。  全てが不快だった。  私は五感を鈍らせて何とかこの無駄な時間をやり過そうと酒を煽る。  四杯目のグラスが空になった時にやっと女の話が終わった。  のしかかってくる徒労感を振り払おうとすぐに会計を済ませ出口に向かう。  カウンターを見るとあの女が笑顔で手を振っていた。  開け放たれた唇の隙間から黄ばんだ歯が覗いていた。 ・
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