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「うぎぎぎぎぎぎぎっ」
「ぐがががががががっ」
「いいぞやれやれ!」
「さぁはったはった!レートは商会きっての頑固爺!ソレスト商会のガンツに七。かたや!そんな細身で大丈夫か?チビで剣を使うより使われてるが相応しい!見た目は子供馬子にも衣装がぴったりな自称魔剣士に三だぁぁぁぁ!」
「だれがアダマンよか硬ぇ頑固爺だ!ハンマーでたたッ潰すぞ!!てめぇ!」
「だれが豆粒ドチビだぁぁぁ!いまのヤツ出てこいやぁぁぁぁ!!」
『そこまで言ってねぇよ』
毎日のようにどこかしらで始まるこの手のいざこざも、殺し合いの喧嘩に発展することもなく毎日起こる一つのイベントとして生活に溶け込んでいるようだ。
そんな大通りから外れた、人気の無い脇道の奥にぽつんと彼の店はあった。
他の店のように、なにを取り扱うかの看板も見当たらず一見して廃墟にしか見えない建物。これが彼の工房兼商店だ。
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