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背後の乱闘騒ぎを背景に、他人事の様相でカウンターへと歩を進めると。
「いつつつ。相変わらず容赦ねーな」
下半身を押さえたスキンヘッドの厳つい男が、苦笑いを浮かべながら話しかけてきた。
「案外丈夫だよな。お前。耐性でもついたのか?」
「そりゃあんだけ喰らえば耐性だって・・・って違う!いきなりなにしやがる!」
「フェレスさんお茶どうぞ♪」
厳つい親爺はえらい剣幕で怒り出すが、店の奥から来た少女はその存在自体を意に介せず無視し湯気が立ち上るカップを差し出してきた。
「サンクス。アリア」
「疲労回復にマームッシのエキスを加えてみました・・・お味は如何ですか?」
カップを一気にあおり思案顔で。
「カラミティーにマームッシのエキス、ジネンの葉と・・・これはヨーグルの実かな?」
「凄いです!飲んだだけで成分がわかるなんて・・・流石フェレスさんですね♪」
「身体を癒す効果のあるカラミの茶葉に、マームッシのエキスとジネンの茶、ヨーグルの実がバランスよく調合されてるね」
「ありがとうございます♪」
「これなら商品化しても売れるね。効果も高そうだし。値段は・・・一パック銅貨一枚、十パック売りで銅板一枚はいけるよ」
「フェレスさんのお墨付きならヒット間違いなしですね♪ありがとうございます♪」
満面の笑みを浮かべ彼女は、店内へと戻っていった。
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