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第一班が指定されたのはE-5、かつて『ウォーターパーク カリビアンリゾート』があった地帯だった。
「とりあえずなるべく奥に隠れようぜ」
隼人が真っ先に暗がりの茂みの中に身を潜め、翔と星那がそれに続いた。
「あれ、竜之介は?」
最初は戦陣きって走っていた竜之介だったが、彼は他の人間よりも用心深かった。その後ろに菜摘が抱きついている。
「飛び込む前に、もっと考えろ。命取りになるぞ」
第一班は南ゲートの近くに潜むことにした。
「とりあえずこの箱は武器が入ってるはずだよな」
一つ目の箱からは、ウージー9ミリ サブマシンガンが出てきた。
二つ目からはワルサーP99、S&W M60、三つ目の箱の中には大量のマガジン。
四つ目からは手榴弾が二つとロープとナイフが出てきた。
そして星那が運んできた袋には救急箱と簡素な5人分の食糧が入っていた。
「使い方、わからねぇよ。こういうとき阿部みたいな奴がいればな…」
阿部政基はガンマニアで、それに加えて軍事のことや道具や映画にやたらと詳しい。
普段は口下手で大人しくしているが、実際に銃を触ったことがあるのはクラスでは政基だけだろう。
「ああ、糞!!俺らはどうすればいいんだよ!」
隼人はイライラと緊張がかなり募ってきているようだった。
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