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星那はいつの間にか眠っていたようだ。
顔に押し当てていたタオルハンカチによだれがついて、気持ち悪くて目が覚めた。
クラスメートはひとしきり騒いで
もう飽きたのか、バスの中が妙に静かだ。
ふと横を見ると、元気だったはずの古川が下を向いて寝息をたてている。
…話し声が聞こえない。
目の端で辺りを伺ってみたけれど、どうやら視界に入る人間はみんな眠っているようだ。
何かおかしい。
学年でも特にやんちゃな生徒を集めたようなクラスなのに。
大きくあくびをすると、急にまぶたが重くなってきた。
もう一眠りしよう。
星那は再び目を閉じた。
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