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「-----こちらでは”明里”と名乗っているようなんですが……」
「…………明里さん……ですか? -----うーん、貴女のお姉さんかどうかわかりませんが、一人心あたりがありますよ」
「----!?」
思わぬ展開に梨花は目を見開く。
こんなにも簡単に先に進めるものなのか……。
「じゃあ、いきましょう」
有無を言わさず、青年は梨花の手を掴む。
名前すら知らない青年にさすがについていくのは、と梨花は躊躇うが、青年の腕を引っ張る力は思ったより強かった。
「-----ど、何処に?」
「僕たちの”屯所”にです。”明里さん”に懇意にしている人がいるので、その人から話を聞いたら早いでしょう?」
そのまま、強引に梨花の手を引き、寺の隣に入っていく。
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