合宿『一日目』

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そこで僕は気づく。さっき夥多岸さんに名前を聞いたとき、僕は教えていないのに僕の名前を知っていた。確か初対面のはずだ。ましてやこんな美人と話していたら覚えているに違いない。だから僕は聞く。 「…………そう言えば、何で僕の名前を知ってたの?まだ、名前を教えてなかったよね?」 「…………ええ。教えてなかったわ。でも嬉しいでしょ?こんな美人に覚えてもらって。」 自分で美人って言うか。でも本当に美人だから何も言えない。 「うん。覚えて貰って嬉しいけどさ。」 「なら、良いじゃないの?」 「……………うぅ~ん。まぁ、いっか。」 それからというもの、夥多岸さんと他愛も無い話しで時間を潰す。その時間25分相当。話題を終わらしたのは夥多岸さんだった。お風呂に入るからといった理由だった。 そこで、僕はミスをしてしまった。美人がお風呂に入るなんて言うから反応してしまった。そこで、僕の反応を見て夥多岸さんはイジってきた。その時間は10分くらいイジられた。 イジるだけイジって去っていく。去っていって5分くらい経って仁科が来た。でも、今から来たところで時間が無い。 「よっ。ごめんな。遅くなって。」 「……………まぁ、いいけどさ。でも遅すぎやしないか?それに回復するまで暇だっただろ?」 「………………いやぁ、テレビ見ててこんな時間になっててね。」 「…………っておい!!テレビ見てたのかよ!!こっちはこっちで暇だったんだよ。」 仁科の言葉に腹を立てるが、友達なので許す。だが、右手は力を入れている。 「回復なんてお前が行って15分くらいで回復したけどな。」 「早っ!?回復早!?」 こいつ………。と殴りたい気持ちを抑える。だって仁科………良い笑顔だもん。殴るに殴れないよ。
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