合宿『一日目』

9/9
前へ
/23ページ
次へ
僕はそこで頷く。そして、浅倉さんはコーヒーを飲んでいるときに萩嘉が 「……………ちょっと梨沙。その…………ちょっとで良いから飲ましてくれないか?私も梨沙を見ていたら喉が乾いて。」 僕は萩嘉の言っている事が分からなかった。確か萩嘉はコーヒーが苦手で飲めないはず。 「……………?…………確か萩嘉ってさ、コーッ!?」 萩嘉は僕の言うことをいち早く察したのか、僕の前まで直ぐ来て、僕の肩を握り潰さんとする勢いで握る。それより今の萩嘉の顔が怖い。 「………………ちょっと晃来てくれ。…………それと、梨沙。私にちょっと残しといて欲しい。」 「……………うん。分かったわ。」 僕は萩嘉に連れられてちょっと離れたところにいる。連れられている途中に自分の失態に気づく。 「……………萩嘉、ごめん。僕間違ってた。」 僕は謝った。萩嘉もさっきの怖い顔が嘘のように戻り 「……………次からは気をつけてくれ。」 「分かったよ。気をつける。だから何かあれば連絡をしてくれよ?」 萩嘉は分かったと言い浅倉さんの方へ歩き出す。僕も萩嘉の後ろを歩く。 「ごめん、ごめん。」 僕は謝り仁科の隣に立つ。萩嘉と浅倉さんはとはゆうと、幸せそうに缶コーヒーに口を付ける萩嘉に、それを見守る浅倉さんだ。 萩嘉の幸せそうな顔を見た僕は微笑み、その場から立ち去る。行き場は自分の部屋。このまま障害無くうまく行ってくれたら良いのに。と、思う。 でも、それは無いと思う。萩嘉の恋愛は厄介な物だ。同性愛なんて世間から認知されていない。だけど僕は、それを取り払う為に僕がいる。萩嘉には笑顔で恋愛に取り込んで欲しい。 もし、萩嘉を苦しめるものがあっても僕が取り払う。そう萩嘉と約束した。 そんな事を思いながら部屋へと帰る。その後は、12時ぐらいまで仁科と喋り寝た。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加