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僕と仁科は部屋でそれぞれのベッドに寝てくつろいでいる。というか。僕達の部屋は2階で萩嘉達は3階だ。と言うもの僕達男子は2階で女子は3階となっている。
部屋を見た感じ狭く、部屋を入って右の奥からベッドが2つ並んで手前にベッド一つだ。左にはトイレとお風呂が一緒の所謂[イワユル]ユニットバスだ。ただそれだけの部屋。僕としてはユニットバスは嫌いだ。
「この後は、たしか夕食だよな?」
僕が考え事していると仁科が話しかけてきた。
「そうだよ、この後は夕食だよ。イヤだなぁ」
「なんだ?楽しみじゃないのか?」
「うん。僕はこう見ても旅館とかそうゆう所のご飯は苦手なんだよ」
「ふ~ん。なら、嫌いな食べ物があったら俺にくれ!絶対だぞ!!約束だぞ!!」
ベッドに寝転がった状態から瞬時に起きあがり僕の方に視線を向ける。というかまだ苦手なだけで食べないと言っていない。でも、仁科が食べてくれるならそれはそれで嬉しい。
「あぁ、いいよ。僕の苦手な食べ物は仁科にやるよ。つーか仁科には嫌いな食べ物は無いのかよ?」
「ないね。俺は好き嫌いないからな。食べ物なら全て食べれるね」
好き嫌いが無いのは羨ましい。そんなこんなで夕食の時間になった。食堂があるのは4階だ。だから僕達は3階の女子フロアを無視し4階の食堂がある部屋に入った。
食堂に入って見たのは幾つかのテーブルが繋がってできた長いテーブルだ。そして今日の夕食は一人一個に焼き肉セットにライス、コンポタージュだ。焼き肉セットの上に乗っているのは肉にニンジンにポテトだ。
席順は決まっておらず僕と仁科は適当に座った。当然隣同士だ。女子の萩嘉たちは違うテーブルに隣同士だ。周りを見渡していると横にいる仁科が喋ってきた。
「さて、嫌いな物はあったのか?」
「あぁ、あるよ。肉にニンジンにコンポタージュだ!」
「いやっ!?ほとんど全部じゃん!!」
「いや、あれだよ?肉は半分食べてもらってニンジンは全部をあげよう。それとコンポタージュも半分あげる」
「お前は好き嫌い激しいな。そんなんじゃ成長しねぇぞ」
仁科は嫌そうな顔をしながらキチンと食べてくれた。結局は嫌そうにしながらも食べてくれた仁科は優しいよ。
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