浮上

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「こんな世界はキライだ…」 一人の少女が、 空の青を隠した灰色の空に向かって 小さくつぶやいた。 ーーー私は、恥の多い人生を送ってきた 他人に愛されようと自分を偽り 優しいフリをして人を惹きつけた 己の傲慢さに自惚れて 結局最後は自分を見失い、空から落ちた。 ーーー呼鳴、どうすればよかったのだろう。 再びやり直す事を諦め、 カラダの外側から じわじわと響きはじめた 鈍い痛みに抗う事なく目を閉じた。 再び、光を見る事などないと 思っていた心がざわつく。 ー『しにたい、みたくないよ、たのしくないよ、いたいよ、みないで、こんなわたしを。しにたいのもうなにもしりたくないの』ー 嫌な気持ちを詰め込んだ心が それ を振り払う様にざわつく。 まるで、私を心がゆり起こす様に。
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