ただの、気紛れで

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 私はずっと、他人に興味が無かった。それはもう、子供の頃から。  この世の全て、…自分にも、全く興味を持つ事が出来なかった。  玲にはそんな事話した事はないし、気付かれてはいないと思うけれど。玲の言葉を聞いて、完全に隠しきれてはいないのだと分かった。 「あの人が寝てたから、見てただけよ」  キラキラと輝く瞳で私を見る玲から視線を逸らしそう言えば、「なぁんだ…」とつまらなさそうにうなだれた。  …一体、何を期待していたのだろうか。まぁ、知りたくもないけれど。
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