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「………ね」
「……?」
「……ょっと、ねぇ!!」
「…ん?」
「起きなさいってば!!」
「ふぁ~…?
……なに、もう終わったの?」
「とっくにだよ~…
よくそんなに寝れるよね!?」
「ハハ……ごめんごめん」
ここは市内の私立高校の一室。
どうやら居眠りをしていたようだ。
放課後らしく教室には二人の生徒しか残っていない。
「もぉ~ホントあかねには参るよ……
私ら三年だよ?あかねって進路決まってないでしょ?
そんな中よく爆睡できるよね~」
「智子だって決まってないの一緒じゃ~ん」
「いや、私はちゃんと授業うけてるし」
「……………………
と、とにかく帰ろうか!?
もう誰も居ないしさ!!」
あかねは帰宅準備を始める……
が、カバンをからうだけ…
どうやら置き勉のようだ。
「まぁ誰も居なくなったのはアンタが寝てたせいだけどね~」
「さ~とこ……それ以上言うと、ここのカドで“どーん”よ?」
そう言いながらカバンのカドの部分を人差し指でなぞる。
「わかったから、早く出ないとタっちゃん来ちゃうよ?
HR終わった後に“俺が戻って来るまで絶ぇ~対に起こすなよ!!”って言ってたから。」
「うわ~マジ?早く帰ろ~」
二人はそそくさと教室を後にした。
そして数分後一人の男性教師が教室に入ってきた。
「……………
香ォ~月ィ~……ッ!!」
どうやら彼がタっちゃんのようだ。
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