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夏の日だった。
晴れた水平線はどこまでも見晴らしがよく。
後ろから遠く、子供の歌が聴こえる。
小学校1~2年生たちが、手をつないで歌っているんだ。
懐かしい「花いちもんめ」…
もう6年生になっているあたしたちは。
大人の談笑する丸太テーブルの中にも入れず。
小さな子たちと一緒に、歌うでもなく。
あたしと祐くんは、並んで海を見ていた。
涙がポロポロこぼれるのを隠すように。
それは、子供会の遠足。
祐くんが東京に行ってしまう、最後の夏休み。
遠くに行ってしまう祐くん。
お別れが悲しくて。
泣いちゃいけない、いけない、と思っても止まらない。
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