ないものねだり

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「彼らが毎朝思うこと」 仕事に疲れ果てた一人の男。 家族からもあまり相手にされず、愛犬だけが彼に心を許してくれる唯一の相手だった。 朝、彼は家を出るとき愛犬に「行って来るわ!」と声をかける。と同時に 「犬はええなあ~。寝たい時に寝れて、仕事でストレス感じる事もないからな…ほんま、犬になりたいわ…」 と、同じことを毎朝考えていた。 しかし、犬のほうは毎朝出勤していく主人を見送りながら、こう思っている。 「人間はええなあ~。首輪を繋がれんでええし、食べたい時に食べられて…ほんま、人間になりたいわ…」
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