◇play

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「あぁっ!んぁぁっ……!」 この行為に意味なんてなかった。 俺にとって暇潰しのようなもので。 指を絡めて優しく触れれば、勘違いで終わるだけ。 今日もそう。 こいつにさえ分かってないことは言う必要もない。 部屋に響くのは甘い声。 それだけで中身なんてないただの"行為"。 「んっ!!ゃあっ……んっ…!!」 「気持ちい?」 「もっと……!!」 求めるのはいつでも簡単。 温度を感じて溶けていく。 2人のリズムは不調和のまま。 「もぅ、あぁっ!んっ、あぁっ……!」 「もういいでしょ?」 触れる手を止める。 ピンッと弾けばしなる身体。 張りつめてイクことが出来ないなんてただの苦痛。 知ってる、だから求めるんでしょ? 深く深く。 「もっと欲しい……」 「……いいよ」 お望みならいくらでも。 白い肌に舌を這わせる。 それだけで感じる君の身体。 ────あぁ、純粋過ぎる。 十分に反応する君のに軽く触れれば、漏れ出す甘い声。 聞き慣れたいつもの感じ。 強く握れば面白いほどはねる身体。 「い、あぁあっ!」 「痛いのに感じるんだね」 耳元で囁けば、腰をくねらせる。 舌を這わせながら強く握ればすぐ高い声に変わる。 決まりきりきった、行動。 だから虚しくなる、なんて。 嘘八百もいいところ。
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