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「山ちゃっ……!!ふぁっ!!」
名前を呼ぶ前に無理矢理口付け
呼ばせない、呼ばせるつもりなんてない。
俺を呼ぶなんて止めて。
舌を絡ませれば、収まりきれなかった唾液が顎を伝う。
「入れて……!!」
唇を離してから言われた最初の言葉。
積極的……嫌いじゃないけど。
余裕ないみたいな瞳。
これもいつものこと。
「慣らさなくても大丈夫?」
「……うん、早く!!」
「淫乱裕翔くん」
ちょっと笑って一気に突っ込む
痛いんだろうね、目から涙が溢れてる。
ベッドが軋み、聞こえる君の甘美な声。
こんな俺でさえも惑う、美しい美しい姿。
動きを早める、手加減なんかしないで。
美しすぎて壊したくなる。
俺だけを感じればいい。
流れる汗も、この息遣いも。
本物だったらって考えるとおぞましい。
このくらいの生温さがかえって心地良い。
グデッとした情事後。
いきなりの睡魔に目を瞑る。
心地よい夢の中なのに何故か侘しい。
目が覚めて聞こえた君の声。
「あぁ、面白かった。次は誰にしよう」
遊ばれたのは×××。
(終)
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