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ある日の学校帰り、僕は一人の女の子に出会った。
小学生くらいだろうか、青みがかったツヤのある腰くらいにまで伸ばした綺麗な黒髪を振り乱しながら、一生懸命に背伸びをして、身体をプルプルと震わせながら自動販売機の最上段のボタンを押そうと頑張っている。
手伝ってあげようかなとも思ったが、如何せん、その姿が異様に可愛かったので、手伝うのは止めてその様子を黙って見ていた。
女の子は手の先と足の爪先を既に限界まで伸ばしており、ふくらはぎはプルプルと細かく震えているにもかかわらず、健気に上に上に身体を伸ばそうとするのをやめない。
あっ、もうちょっとで届きそう。
……ダメか。
そんな時だった。
ばたんっ。
限界に達した女の子は派手に転んでしまった。
女の子はスカートを穿いている為、可愛い犬のイラストのバックプリントが入った白いぱんつがまる見えである。
さすがに放っては置けない。
僕はこけている女の子に近寄り、その小さく軽い身体を持ち上げ起こしてあげる。
「…………ひゃっ!?」
女の子は僕が抱き上げた際、驚いたのか可愛い声をもらす。
今までその体の小ささと、後ろ姿に気をとられていて気が付かなかったが、女の子は僕と同じ学校の制服を着ているではないか。
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