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「ありがとうございますです。とうかさん」
小梅はにぱっと明るく、愛らしく笑んで桐花にそう返すと小さな頭をぺこりと下げた。
「うふふ。いいのですよ、りりぃは少し落ち着きがないので、小梅くらい落ち着いてもらいたいものですね」
そんな小梅に対し、桐花もまた花が綻ぶような笑みを浮かべる。
「わぁ、とうか姉様、こうめちゃんとなんのお話しをしているのですかぁ?」
そこへりりぃが無邪気に微笑みながら、興味津々にやって来た。
「……りりぃはおこさまって言っていたのですよ」
小梅はそんなりりぃに対してそう言うが、当のりりぃは全く気にすることなく無邪気な表情のままで口を開く。
「あははっ。こうめちゃんもりりぃとおなじ1年生だから、こうめちゃんもおこさまなのですっ」
小梅はそんなりりぃに対し、姉である牡丹が菖蒲に向けるような黒い笑みを向ける。
「あっ、小梅ちゃん。こんにちは。気付かなくてごめんネ」
そこへ柊がやってきて、黒さとは程遠い明るい笑みを浮かべながら声を掛けた。
「こんにちはです。ひいらぎさん」
すると、小梅は黒い笑みから愛くるしい笑みへと表情を変え、ぺこりと頭を下げる。
「あ、小梅ちゃんだよね?久しぶり、こんにちは。覚えてるかな?淀川 すみれだよ」
そこへすみれもやってきて小梅に声を掛けた。
「こんにちはです。おぼえていますですよ」
小梅はやってきたすみれにも愛くるしい笑みで挨拶を返す。
こうして小梅は合流した中学生組ともなんとか無事に挨拶ができたのだった。
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