トリカブト

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  「ふふっ♪ようやく…復讐出来るわね♪」 「梓?!」 「梓ちゃん!!」 「助けてくれよ!!」 「斉原君!!これはどういうことだ!!」 「死にたくないよぉ…」 「梓っ!」 泣き叫ぶ人 怒り狂う人 心配する人 怯える人 状況が掴めない人 反発する人 己の罪を認める人… 皆は様々だけど、一つだけは皆と同じだと思う。 否、支配出来るものはきっとそれは… 「恐怖」 だと思う。 「皆さぁん? ご気分はどうでしょうかぁ?」 「てめぇ…! 何の為にこんなことをっ…!」 「あら? 自分の身に置かれる理由も理解出来ないのかしら? クスクス…」 「何の為に…何の為に皆を集めているんだよ! 俺達を殺す気なのか?」 「言ったでしょ? 復讐って、 さぁちゃんは、なぁーにもやっていないのにね? むしろ、嵌められた本当の被害者ナのにねぇ?」 梓はじっくりと回りを眺める。 招待によって集めた人達は一カ所に纏め、きつくきつく縄を縛った。 そして、身動きが出来ない状態のはずだ。 そして、2時間にも経つが梓は他愛もないおしゃべりをしていた。 梓は最後の一人を待ってた。 そう、灰馬…灰馬悠だ。 危険を察知したのか、来ない。 まあ、当たり前だろうな とぼんやりと思った。 嗚呼、早く来てよね? メインは貴方なんだからかね? .
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