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「なんかいいにおいがするんだ」
彼女は唐突に言い出した
「お姉ちゃんが好きだったにおい
なんか嗅ぐと秋のきれいな紅葉を思い出すようなにおい…ってお姉ちゃんは言ってたな
たまにお姉ちゃんが遊んで帰ってくるとそんなにおいがしてたの覚えてる」
彼女はちょっと恥ずかしそうに笑いながら続ける
「そんなにおいがね
ここを通った時、不意にしたんだ…
そしてら泣いてる人がいるから、来ちゃった」
優しく笑いながら話す彼女に自然と涙も止まっていた
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