こども

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「……ぁぁあああ!!」 私は大声を上げながら飛び起きると、荒い息を吐きながら周りの様子に視線を巡らせた。 眠る前と同じ、寝室の光景。 妻が隣で起き上がる気配を感じた。 「ああ、また起こしてしまったな。済まない」 「それは良いんですが、ここのところ毎日じゃないですか。一度病院にかかった方が良いんじゃありませんか?」 「しかし、ただ魘(うな)されるだけだし……」 「内科とかじゃなく、心理カウンセラーって言うんですか? 自分では気づいてなくても、何か原因になるストレスがあるのかも知れませんし」 「うん……」 いつの頃からだったか、夜中に魘されるようになっていた。それは月に数回程度だったのが、最近では毎日の事になっている。 内容は全く覚えていない。目覚めた時にあるのは、生々しい感情の残滓だけだ。 しかし、このままでは私もだが、その度に起こされる妻が堪えられないだろう。 妻への申し訳なさが先に立ち、彼女の言うがままに、彼女の知り合いが紹介してくれたという心理カウンセラーの元へと向かう事にした。
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