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「起きろ、起きろ桜麻!」
桜麻「ハッ!」
目を覚ますと俺は机に突っ伏してよだれを垂らしていた。
「全く何騒いでたんだお前?」
声の方を向く。
そこには中学からの悪友である大和 神遙(やまと かみはる)が呆れ顔で立っている。
桜麻「あれ?俺なにしてたんだ?」
神遙「担任にビンタされて気絶してたんだよ」
そう言うと神遙は自分の髪を指先でいじる。
その髪は長めの金髪でいつもコロコロと髪型を変えている因み今日はオールバック。
それだけでも不良のような風貌なのに神遙は腕や首にアクセサリーをジャラジャラと付けている。
完全に校則違反だが指導などされたことがない。
なぜなら彼は理事長の息子であり代々起業家の家系だそうだ。
その力は凄まじく学校を操るだけでなく前神遙に喧嘩を売った三年がボディーガードにボコボコされたとか。
とにかく恐ろしい話である。
だがそんな話に関係なく何故かお互いを気に入った俺達は腐れ縁が続いている。
桜麻「そうだ確か担任に気絶させられて……!」
ゆっくり覚醒した頭は一つの重大な事を思い出した。
桜麻「神遙!刹那はどこだあ!」
神遙「八雲?体育館だけど」
桜麻「はっ?何で?」
神遙「そりゃ始業式だからな」
神遙の言葉に辺りを見る。
教室にいるのは俺と神遙の二人だった。
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