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桜麻「はあ、そうだったな」
溜め息混じりに呟くと椅子に腰を下ろす。
神遙「おいおい始業式でなくていいのか?」
桜麻が座ったので神遙も合わせて前の席に座る。
桜麻「お前もさぼってんじゃん」
神遙「俺はいいんだよ」
満面の笑みで言ってきた。
こういう裏表がないのは良いことなのだが正直うざい。
桜麻「失せろ成金、倒産しちまえ」
神遙「ひどっ!冗談なのに、まあそんなことより今日はどうしたん?」
じっと目を見て尋ねてくる。
神遙「お前が遅刻なんて珍しい」
桜麻『隠すのは無理か』
神遙のすごい所は嘘を簡単に見抜いてしまう。
桜麻「はあ、本当は今日刹那と一緒に登校する予定だったんだよ」
神遙「えっ!刹那ちゃんならいつも通り俺より先にいたぞ」
桜麻「だから来たとき驚いたんだ!」
昨日電話で言ったのに!
桜麻『刹那あのさ……』
刹那『何?』
桜麻『一緒に登校しない?』
刹那『い……いよ』
桜麻『マジで!じゃあ迎え行くから!』
刹那『う………ん』
その夜俺は何を話すのか考え寝付けず朝迎えに行って家の前で待っていたらいつまでもこず。
歩いていたおばちゃんに言われるまでずっと待ってたら大遅刻。
しかも本人はいつも通り普通に登校してた。
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