11人が本棚に入れています
本棚に追加
中庭のベンチに座って待っていると、数分後に藤本が来た。
「よう、待たせたな」
そういって、彼は後藤の隣に座った。
数秒間、沈黙があった。
その後、下を向いてこういった。
「今回の件は、本当に残念だったな」
「はい」
ぼそりと後藤は答えた。
「あいつ、昨日まで何ともなかったのに・・・」
「緒形が死んで悲しくなる気持ちは判るけど、もうじき試合もあるから、健康にだけは気をつけろよ」
「・・・分かりました」
「犯人、早く捕まるといいな」
そう言ってから、藤本は立ち上がった。
最初のコメントを投稿しよう!