第四章

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 二人は病室を出た後、待合室にある自動販売機でコーヒーを買い、一服した。 「今回は面倒な事件になりそうですね」 山岡が言った。 「ああ、そうだな」 その時、阪井は今日の出来事を反芻していた。 すると、ふと疑問が浮かんだ。 「なあ、今日話を聞いた弓道部の・・・藤本だっけ?」 「ええ。あの人が何か?」 「いや、どこかで聞いたことのある名前だと思ってな」 「もしかして、大会か何かじゃないですか?」 「うーん、思い出せん」 その後、二人は病院を出た。 「じゃあ、また明日」 「はい。お疲れ様でした」 山岡と別れると、阪井は家路についた。
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