第四章

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 午前10時、阪井たちはある家を訪ねていた。 一戸建てで、庭は広めである。 阪井は、門の右側にあるドアホンを鳴らした。 十数秒後に、「はい」と女性の声がした。 阪井は名乗り、話を聞かせてほしいという旨を伝えた。 「分かりました。少々お待ちください」 女性がそういうと、通話は切れた。 それから数十秒後、家の中から女性が出てきた。 彼女は、門の側に駆け寄ると、門を大きく開いた。 「お待たせしました。どうぞ」 「お邪魔します」 二人は、芝生の敷き詰められた庭に足を踏み入れた。
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