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いつまで拉致されるんだろう
そろそろ苦しいんだけど
「雪矢、どうしたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「もしもーし」
「・・・・・・・・見たんだ」
「何を?」
「夜中にアイスが食べたくなって」
「コンビニはないけど」
「知ってる・・・・・・でも、もしかしたらお店が開いてるかと思って駅まで行ったんだ」
「開いてないよね?みんな寝るの早いし」
「うん・・・・・・どこも開いてなかった」
「アイスなら家にあるのに」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ごめん・・・・それで?」
「それで・・・・・・どこも開いてなくて真っ暗で」
「うんうん」
確かに夜中は駅前でも真っ暗になるよね
と言うか、雪矢でもアイスとか食べるんだ
「・・・・・・・・・・・・見たんだ」
「へっ?」
「真っ暗なビルの中に白い影が・・・・・ふわ~って」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「いやぁーーーーーーーーーーー!!」
「ちょ!大きな声ださないでっ!怖いからっ!」
「むぐっ!」
思い切り口をふさがれた
もちろん手で
心臓はドキドキしてさっきまで息苦しかったベッドの中から顔が出せなくなった
「ど、どう思う?」
「聞かないでよ」
「でね・・・・・」
「いや!!」
「何も言ってない」
「でもいや!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・今夜付き合ってもらうから」
「だからいやだ!!」
「俺だって怖いんだよ」
「なら見なかったことに」
「無理・・・・・・気になるし、もしかしたら成仏出来ない霊が」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それでもしここまで着いてきちゃったら」
「・・・・・・・・・・・・・・・ひぃ!!」
「だからお線香持って行こうよ」
「ううっ・・・・・・」
何なんだよ?
なんでこんな事に?
お線香ってやめてよ
「いいね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、約束したから」
してない・・・・・・・
したくない・・・・・・
「でも、怖いからここにいてね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
こんな事なら何も聞かなければよかった
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