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「よし、話を変える」
「またえらい急にだな…。まぁ下ネタ関係は正直聞き飽きたし、いいよ、なんの話だ?」
「いまワシ達はこの異世界で迷子になっておる、そのことについてじゃ」
お、真面目な話か。
いい加減、この森から、この異世界から早く抜け出したいのは俺もだし、こういう真面目な話は大いに賛成だ。
おっぱいだけが大きいだけの悩みのないヘンテコ竜と思っていたけど、考えてることには考えているんだな。
「大賛成だ。是非ともその話題を、そのままのシリアスモードで続けてくれ」
「うむ、では早速」
コホンと軽い咳払いをしてからの、腕を組んで何かを考えるような表情になってから、話を始めた。
そんな真剣な表情なんだ、聞く側のこちらとしても真面目にならざるを得ない。
「……普通、こういう状況ってワシを助けにきてくれる主人公的なヤツが現れるのがお決まりじゃないかえ?」
……………………………。
おっと、いつもより間が長かったか。
いや、しかし、今さらになんだが……コイツって本当に馬鹿だよな。
真面目気分がすっかり萎えちまったよ……。
「どうしたのじゃ。なにか言わぬか」
「あ、ああ……」
なにか言わぬかと言われても何を言えばいいのだ。
そうだよなぁと相打ちしながらしみじみと頷きゃいいのか。
「お前ってさぁ……馬鹿だよな」
分からないので心の本音を晒した。
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