002 迷子と迷子

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いやいや、なんだよ神って!? 主人公という種族があるなら神とやらは別の種族だろうが!! いやそれ以前にそれは理想じゃなくて願望じゃないのか!? 「どのくらいお前が自分の存在価値に自信があるかは知らないが、神ってのはさすがに理想高すぎじゃないか? いや、むしろ先のとんでも主人公ですら俺の存在価値と比べると虫けら当然になっちゃうのに、神とか俺の存在価値どうなるんだよ」 「なにを言うか主。先の主人公は確かにとんでもない設定ではあるが、それでも倒してしまえば存在価値など比べるまでもないではないか。……よもや、まさかこの程度の主人公が倒せないと本気でぬかすか?」 「ぬかすも何もそんなやつを俺が倒せるか!」 えっ、なんだよその倒せるのが普通みたいな反応は!? お前の目に写る俺ってそんなとんでも主人公に打倒できるほど超人なのか!? もしかしてこれが時代の流行ってやつか!? 「ワシが倒せる者に理想を叩いても仕方ないではないか。ワシの存在価値はな、ワシを平伏せさせることが出来る者のみに許容できるほどの価値があるんじゃ」 「待て、なにやら自然ととんでも主人公なんて敵じゃないって台詞らしきものが聞こえたぞ! 竜だがなんだが知らんが買い被りというものじゃないかそれは!?」 「ワシが本気になれば世界は無に帰る」 「すげぇ!!」 すげぇ!! 最凶に最強のグランディスさんマジすげぇ!! でもそれが本当なら、お前が絶対ラスボスだろ!?
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