002 迷子と迷子

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「ワシを倒すには光のオーブが必要じゃ」 「ヒントをくれるとはなんて優しいラスボスなんだ! だが待て、だから世界観にそぐわないネタを出すなと何度言わせる!! そもそもこの世界に光のオーブを持つ心優しい竜の王はいねぇ!!」 いや、竜の王辺りはいるかもしれないが、ドラゴンクエストに出てくるアレとは別の存在だろう。 「サファリーパーク辺りにいるんじゃないかえ?」 「だから世界観に背くネタやめろってんだよ!! それにそれは光のオーブじゃなくて、おじさんのきんのたまだ!! て、言わせんな恥ずかしい!!」 「……主が勝手にツッコんでいるだけじゃないか。責任転嫁という言葉を具現化した姿って主じゃないのかえ!?」 えぇー!? なんで俺のせいになるんだ!? 先から一方的にネタを振ってくるのはお前だろ!? えっ、なに、逆ギレ? 「そういえば、主よ」 逆ギレしたと思えば、今度はなんなんだろう。 いきなりすぎて、正直ついていけない。 「…なんだ?」 また変なネタだろうか。 もう世界観とか、コイツにはどうだっていいのかもしれない。 というより、初めから放棄してるし。 もう世界観とか正直、言うだけ無駄なんだろう。
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