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市原 樹とは実は中学も同じで…
と、言うか俺が通う『桜丘学園』は、中高とエスカレーター式の男子校だ。
中学3年間、同じクラスに市原はいた。
4月から高校生になっても、クラスの1人の中に市原はいた…
だからと言って特に関わりもなかった。
唯一、接点があったのは部活。
背が高いと言うだけの理由で目をつけられ、
しつこい先輩の勧誘に負けて形だけ入部していた俺は完全な幽霊部員。
だから、接点って言えるほどのものじゃない。
「…ああ、めんどくさいし…」
呆気にとられながらも俺は市原にそう答えた。
だって、俺の周りのヤツでさえ俺がバスケ部だって事を忘れていたんだ…
いや、俺自身だって忘れるような事だったんだ。
それをこいつは当たり前のことのように話してる。
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