時をかける主人公

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「ぐぇ」 いくつもの電気がまるで蛇のようにうねり、男たちの首に巻きつく。 「ぐるじ…」 「ご苦労だったな、カイ」 「せう思うなら手伝ってあげなよサキ。いくらツンデレだからって」 「意味がわからん」 ▼▼▼▼▼▼ 「なあ、一つだけ聞いていいか?」 「なによ?」 「なぜ二人とも腕を掴むんだ?」 王道の主人公ハーレム。 彼は主人公ではないが。 それはギルドに向かう途中だった。 この世界に来て初めて出来た友達(女)と二人でギルドへ。 しかし、ギルドには同じ学園の学生(女)がいて、二人きりでいるのが面白くないギルドにいた学生(女)は私の、と言わんばかりに引っ付く。そして対抗するとばかりに友達(女)も引っ付く。 もちろん、男(カイ)は女二人の思いには気付いていない。 「サキ、ミリィお願いだから離れてくれ。歩きずらい。」 「ですって、離れたらどうです?狸女?」 「それは貴方では?」 一向に収まる気配がない二人。 周りはまたかよ、とうんざり。 「ふん。」 「いいでしょう、勝負よ!」 「ちょっとまて、いつの間にそうなったんだ?」
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