時をかける主人公

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カイはとある世界から飛ばされた異世界人だった。 カイのいた世界は超能力が一般的に存在し、どんな人でも多少なりと使用できる力だった。 力が強ければ強いほどいろんな事に有利だった。 カイの世界でも極稀だが超能力が使えない人がおり、その人たちは差別を受けた。 カイは貴族の家の出身だが超能力が生まれつき使えず、幼い頃に僻地へ捨てられた過去がある。 カイのいたところでも超能力無しの子供がいる貴族は笑い者にされ、地位は落とされる。 地球の歴史レベルからみれば19世紀半ばのイギリス。 舞台となっているこの世界は中世ヨーロッパと似ていた。 カイは超能力が使えない代わりに、この世界で魔力を得た。その力は膨大で、一気に有名人に伸し上がった。 「あらあら、カイ。若いって、いいわね。羨ましい限りよ。」 ギルドの受付で三人のやりとりを見ていた二人のうち、一人がカウンターに肘をつきながら言った。 もちろん、カイとしてはどうにかしてほしかったが。
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